…デジャヴ、ってヤツか?

何か前にもこんなことがあった気がするんだけど…?

そんなことを思いながら、
「あのさ」

俺は作業を始めた。

針井は手を動かして作業をしている。

「俺、針井に何かした?」

俺の質問に、針井はピタリと作業をしていた手を止めた。

針井が俺に視線を向ける。

「だって…俺のこと嫌ってるみたいじゃんか」

そう言った俺に針井はまた作業を始めた。

「ちょっと待て、俺の質問にまだ…」

答えてねーぞと言いかけた俺をさえぎるように、
「ダンス部のエースなんですってね」

針井が言った。