僕は、兄たちに対して何を思っていたのだろう?

今まで、兄たちを理解しようとしたことがあっただろうか?

今まで、兄たちの気持ちを考えたことがあっただろうか?

…なかった。

ただ兄たちをうらやましく思って、嫉妬して、勝手に避けてた。

今までの自分が恥ずかしくて、僕は泣きそうになった。

その時、グーッと僕のお腹が鳴った。

…そう言えば、夕飯全然食べていなかった。

その場に響いた僕のお腹の音に、英吾兄さんと慎吾兄さんは笑い出した。

「仕方ないなあ、食べるか?」

英吾兄さんが椅子から腰をあげたので、
「じゃあ、いただきます」

僕はベッドから腰をあげると、自分の椅子に腰を下ろした。