頷いたのを見ると、だんだん近づいてくる晶の顔。 そっとあたしも目を閉じる。 そして、重なった二つの影。 少しだけ触れるようなキスをしたあとゆっくりと離れて、絡まる視線。 「ふっ」 優しく笑う晶に、つられて笑顔をこぼす。 「明日も、放課後ここで会おう」 「うん」 誰も知らない、二人だけの場所――――。 ―秘密基地 完―