俺のもとを離れようとする結衣ちゃんを、本棚と俺の間に閉じ込める。 いわゆる、壁ドン状態。 「ちょ、っと。何するんですか」 予想外の俺の行動に、動揺する結衣ちゃん。 「なんか、ムカついちゃった」 そう言って笑うと、結衣ちゃんの表情がこわばるのが分かる。 「なに、言ってるんですか。どいてください」 尚も強がった態度をとる結衣ちゃんに、俺は口を開く。 「好きです、って言ったらどいてあげる」 自分で言っといて、自分で引く。 この言葉は、強制して言わせるもんじゃないでしょ・・・・・。