今でも忘れられない…



「バレンタイン…いる?」


私,A君に「欲しい」って言ってもらいたくて,

わざとそう訊ねた.


「え,くれるの?欲しい.嬉しい.」


A君はいつも素直過ぎた.


少しはにかみながら,

少し頬を赤く染めながら.



どうしてかな.


ぶつかり合った時,

それを乗り越えていく,


そういうのがあってこそ,

2人っていう存在がうまく解け合うんだと思う.


だけど,

乗り越えたフリして,

やっぱ見えない大きなひびが出来てしまっていたんだね.