「今,何してんの…?」


飲みの席で俺らは隣同士で座った.



「専門に行ってるよ.

看護師目指してんの.」


「まじか.大変じゃね?」



「3年間だからねぇ.

わりと忙しいかも.

でも就職先には困らないよ.」


「そういうもんか…」


「うん…」


「…」


「…」



思ったよりも会話が弾まない.


俺たちには,


まだ,埋めきることができない,


長い長い時間がありすぎるようだった.


あの頃の俺らは粋がっていても,

随分と子供で,


狭い世界をそれが全てだと勘違いしながら生きていた.