カラー。

街は盛大なイルミネーションで,



広場の真ん中には,


大きなクリスマスツリーまで飾られている.



あの時のクリスマス以来,


ホワイトクリスマスはやってきていない.


もし,ホワイトクリスマスになったその時には,


お前は雪になって俺の元へ戻ってきてくれるんだろう?


クリスマスツリーの下で,



かすかな鳴き声が聞こえた.



よく見ると,



白い小さな何かがうずくまっている.




近づいてみると,



それは,白い猫だった.




普段なら,


特に構わず家へと帰るこの道を,


何の迷いもなく進んだだろう.




でも,今日はクリスマスで,



あいつの事を思い出していて,



そして,



その白い猫は,


どことなく,にゃんに似ていた.




俺は,その白い猫を含めたイルミネーションを写真に収め,


にゃんに送信した.