俺は,


このどうしようもない想いを,



心の奥底にしまいこんだ.



乗り越えることなどできない.

それでも,


お前が年をとらなくなっても,


この世界は時を刻んでいて,



俺は周りの刺激に溶け込みながら,


今を生きている.




俺は適当な人間だから,


傷みもこうやって鈍い痛みに変わってしまったのだろうか.



あの頃の強い痛みは,


今は感じられなくなってしまった.



哀しいはずなのに,


お前を殺した奴らが憎いはずなのに.



こうして,



冬の星空を見上げると,



お前が空で笑っているんじゃないかって思うんだ.






俺はお前を忘れたりなんかしない.




俺はずっとこうしてお前を想い返す.


だから,



平凡に生きながらえている俺の事,


嫌いにならないでくれ.