「もう,わかってるとは思うんだけどね.」

「うん.」


私は,すでに確信していた.

彼が私の気持ちに気づいていることを.


でも,

付き合えるor付き合えない

は,

はっきりいって不明だった.



そもそも,

こんな勇気が必要で,

恥ずかしさしかなくて,

ピンクピンクしたことを,

切り出したのは,

もうこんなモヤモヤすることを

終わりにしたかったからだ.


一度,誰かを想ったことがある人なら,

きっとわかるだろう.


どんな些細なことでも,

彼に関係することならなんでも,

何度でも思い返してしまうこと.


どんな時も私の思考を占領する.



そんな日常が,

うんざりだった.

ときめいて楽しめるのは,

少女漫画の主人公と自分とを

重ね合わせた時だけだ.



現実は,しんどいだけ.



要は,

玉砕して楽になりたかった.