そんな,騒々しいゼミ室を出て,


少し遠い自宅に向かう.





30分電車に揺られながら,


ずっと昔のような,


ついこの間のようなクリスマスを思い返した.








「クリスマス,どうする?(*^_^*)」


A君からメールが届いた.


付き合い始めて,


5ヶ月くらいだったか.


ほとんど覚えていないのは,





忘れたかったからなのか,


それともあまり重要なことではなかったからなのか…


いまでも一緒にいるような,


いないような…


「どこかご飯食べに行こっか!」


クリスマスは,

A君の運転で,


フレンチレストランに行った.


窓の外には大きなクリスマスツリーが見えて,

高台にあるレストランからは,

都会に比べたら控えめかもしれないけど,

街の明かりが広がっていて,

夜景がキレイで,

最高の贅沢な一日だった.


クリスマスケーキも食べたし,


プレゼントももらった.


凄く凄く情けないんだけど,

A君に何をプレゼントしたのか,

A君は何をプレゼントしてくれたのか,


思い出せないんだ.



私は私の恋に夢中だったんだ.



A君は,私をちゃんと見ようとしてくれていたのに.