「なに?また神??


芋食べたの??」



「食った.茜さんも食う?」



「ケーキだったらいただくわ^ ^」


「あそ.」


茜さんの頭の中はクリスマスでいっぱいらしい.



「そんなことよりー,


聞いてよ!和泉さん!」


茜さんが私に話を振った.


ここは拾わなければ,

主の逆鱗に触れてしまう.



「なんですか?」


「クリスマスのご予定は??」


「バイトです.」


「バイトぉー?!

つまらないわ!

それつまらない!」


聞いてよっていうから聞いたのに,

逆に聞かれてこのザマだ.



「雅弥誘っといてやろうかー?」


横から冴俊が口を挟む.

大きなお世話だ.


「私のことはいいですよ.

それより,茜さんは??

ご予定あるんですか?」


「よくぞ,聞いてくれました!」

茜さんは嬉しそうに笑った.



「彼がロイヤルホテルを予約してくれて,美味しいディナーを楽しみながら夜景を眺めて,もちろんクリスマスケーキも食べてー,クリスマスプレゼントももらってー,あーもうっメリークリスマス!!」


よく分からないが楽しそうな人だ.


この前できた彼とはうまくいっているらしい.

ほんといくつなんだろこの人.


凄い人なんだろうけど,


中身が高校生なんじゃないかと思う時がある.



クリスマスか.


サービス業の稼ぎ時じゃないか.


バイトする人多いだろ.普通に.



そんな色気のないことを考えた.