俺様王子様に振り回されて

「ハハッ・・・・・・」



乾いた笑いが漏れた。






馬鹿だ。


私の、馬鹿。




なんで、好きになんてなった。








美形な彼女を何人も持つアイツを、なんで好きになんかなった。






敵うわけない。




私なんかが、眼中に入るわけない。













――無謀な恋って、失恋決定って。



私みたいなのに使うんだよな。







そう考えて、泣きたくなった。










『惚れさせてやるよ』




思い出した、森井の言葉。









あぁ、もう。



悔しいなぁ。





結局、森井の言う通りかよ。






ムカつく。


ムカつく。





私だけ・・・好きになるなんて。




ムカつく。


苦しいっ・・・・・・。