俺様王子様に振り回されて

「なっ・・・テメェ!!!

私には何してもいいが、羽依に何かしたらタダじゃおかねぇ!!!」



そういきりたてば、《じゃあ》と、佐藤は言った。



《じゃあ、来るわよね?屋上。》


「・・・・・・分かった。行く。」


《それでいいのよ。早くしなさいよ。》



ブッ

ツーツーツー・・・





私は携帯電話を胸ポケットにしまい、屋上を目指した。




羽依が何かされるより、私がされる方が、何億倍もいい。






屋上への階段を上りきった時。



出入り口が少し開いていたので、その隙間から中をうかがって――





――絶句した。








隙間から見えたモノ。




それは―――










森井と、あのセクシーな3年の女が。



上半身裸で、抱き合っている光景――。













―――ドクンッ




心臓が、嫌な音を立てる。










――見たくないっ・・・・・・。



激しく思った。




見たくなんかないっ・・・!





嫌、だ・・・・・・・!!!!!!