俺様王子様に振り回されて

「俺は、お前らなんかより強いと思うが・・・

それでも戦いたいんなら、かかってこいよ。受けて立つ。」



そう、ニヤリと笑えば――





「す、すみませんっしたぁ!!!!!!」



金髪を抱えて、奴らは去って行った。どこかに。







うむ。


一件落着!




なのはいいんだが。






「・・・・・・授業、完璧遅刻だよなぁ・・・」



はぁーと、ため息をついた時。








制服の胸ポケットに入っている携帯が鳴った。



ちなみに、弁当を取る前に更衣室に寄って、制服には着替えておいたのだ。





電話のようなので、とりあえず出てみると。






《石原さん。あんた、まさか奴らを撃退するとはね。》



佐藤の声が聞こえてきた。




「おお。情報はえーな。」



感心していると、佐藤は変な事を言い出した。





《屋上に来て。》



・・・・・・は?




「屋上?」


《そう。屋上へ来てほしいの。どうせ授業は遅刻でしょう?

イイモノが見れるわよ?》


「イイモノぉ?」




さすがに、佐藤の言う通りにするのはヤバイだろ。



「遠慮しとく。遅刻でも授業には出たいし。

学生の本分は勉強だし。」



と、断れば、佐藤は物騒なことを言い出した。



《来なさいよ。来ないと、飯田さんにも何かするわよ?》