俺様王子様に振り回されて

女子達の言い分は、悪いが無視だ。



「私は、森井と関わる。」




恩は返す。




それに―――





「試して、みようか。」




私が耐えられるのか。



"あの頃"に戻らずにいられるのか。






「大丈夫な、はずだ。」




だって私は、森井と友達になりたいと、

確かに思ったのだから。



彼女達の温かさのおかげで、

確かに立ち直れたのだから。



ついでに、女子達が何かしたって、

耐えられるだろうから。








「・・・・・・そういや・・・

羽依が、森井は"来る者拒まず、去る者追わず"って

言ってたっけな。」




その意味は、こういうことだったのか。






・・・あのセクシーな3年の女子を、森井は今日抱くのか。




そう考えた時、なんだか泣きたくなった理由を、
私は知らない。





















―――空は、皮肉なくらい青くて。



暖かな日差しが、1人ポツンと立つ私を、

慰めるように、励ますように、

優しく、照らしていた。