俺様王子様に振り回されて

何か温かいモノに包まれている私の視界は・・・


温かいモノが着ている制服しか見えない。





けど。


異常事態だっていうのは分かった。







一体、何が起きたんだ?


さっきの、何かが割れた音は?





ハテナマークが浮かびまくる中、私は、私を包んでるモノを剥がそうとした。


が、なかなか剥がれない。



力、強っ!




と、思ったところで気付いた。








・・・・・・この、温かいモノ、森井じゃね?




そう気付けば、更に単純なことにも気付いた。






私・・・森井に抱きしめられてる?





そう気付いたが早いか、すぐさま私の顔に、熱が集中。


心臓は急ピッチで鳴り出した。






ど、どういう状況だよコレ!?



パニック状態に陥りそうになった時、森井の声がすぐ近くで聞こえた。




「お前、怪我してないか?」






う゛っ///声、近いっ・・・//////




「け、怪我?してねーけど・・・何があったんだよっ?」



動揺しているのを気取られないように、平静を保って聞けば。



「野球部の奴が投げたボールが、こっちに飛んできた。」


との答えを頂いた。




って、野球部のボールが・・・こっちに飛んできた!?





「じ、じゃあ、さっきの音は、窓ガラスが割れる音か!?」


「そうだ。怪我ないなら良かった。」




すかさず聞けば、森井は柔らかな声でそう答えてくれた。