俺様王子様に振り回されて

は?


フリンアイテ?




「何ソレ・・・」


呟きは、かすれていた。




兄貴も、意味が解らない、というように、視線を彷徨わせている。



司は、なぜかひどく落ち着いていて。

ただじっと男達を見つめていた。







男達は、フリンアイテの説明もしないまま。



更に私達に、追い討ちをかけた。






いかつい男が、口を開いた。

薄ら笑いに、寒気がする。



「そんでさぁ。お前らが生まれる前から、俺らは菜子と関係持ってたんだよ。」




知的なメガネをかけた男が、ニヤリと笑いながら言った。



「意味、解るか?お前ら。」






解るわけがない。



とりあえずフリンアイテの説明しろよ。





とか思いつつも、聞いたら全てが崩れ落ちそうで、ただ首を振った。



兄貴も、同様だった。




司は、ただじっと見ているだけだった。

無反応。ポーカーフェイス。


あれは司の意地だったのか、今でも解らない。






色気のある男が、答えた。

不吉な笑みを浮かべて。




「つまり。君達の父親は、本当は俺たちかもしれないってことだ。」









やっぱり。



意味が解らなかった。






ちゃんと日本語で話してほしい。


そう、思った。