俺様王子様に振り回されて

俺は――




やったりいこ達も。


守れなかった俺自身も。






――許さない。












「ハル?ホント、どうした?大丈夫?」



未だにそういい続けるアキに、俺は顔をあげて微笑みかけた。






「アキ、心配すんな。

お前が心配することは何もねぇ。


おそらく、コレは、俺のせいだ。」




キッパリと言い切れば、アキは首を傾げる。




「ハルのせい?ハル、何かしたわけ?」



俺は嘲笑を浮かべた。


俺自身への嘲り。





「あぁ、したよ。最近までずっとしてた。

そのツケを、払わされてるんだよ。」



そう。ずっと遊んでたんだ。


そんで、大事な事は何一つできてねぇんだ。






けど――




「これからは、本気の本気で行くぜ。」







不敵に笑えば、アキは首をかしげながらも、言ってくれた。




「何かよく分かんないけど・・・頑張れ?」


「サンキュー」





俺は、とりあえず明日、石原に何があったのか聞こうと考えた。


そんで、俺にどうしてほしいのかも、聞こう。



石原は俺の顔を見たくないかもしれないが・・・


俺は、そんなんは嫌だしな。





譲る気は、無い。


いや、あるわけないんだ。



本気で惚れてんだから。