俺様王子様に振り回されて

屋上から離れ始めた俺に、最後にりいこから不吉な言葉が聞こえてきた。




「でも、千春。

その恋・・・・・・叶うか分からないわよ?

もしかしたら、顔も合わせられないかもね?」








俺は一瞬ドキリとしたが、やっぱり振り返らなかった。



りいこの見栄だったのだと、思ったから。



























―――――だからまさか・・・・・・














放課後、石原と帰ろうと石原の教室に行き、石原を呼べば。











「ハハハハハッ!我は原石あかたろうなのであーるっ!!!

石原茜は我の夢の中のお友達なのであーるっ!!!

今は我が夢の中で眠っているのであーるっ!!!」






とか何とか意味不明なことを喚き。



石原が俺の横を全力で駆け抜けていくなんて。






思っていなかったのだ。















「・・・・・・・・・・ハライシ・・・アカタロウ?」





何だそれ。


つか、完璧石原だよなアイツ・・・。