――バン


真新しい扉を勢いよく開ける。


結構大きい音がしたが、今はそんなこと気にしてる場合じゃない。


全速力で走ったから息が乱れる。
肩を上下させながら龍王を睨みつける。


剛史「瑞希?」


まだ息が整っていない私の名を驚いたように呼ぶ剛史。


瑞希「どういうことだよ。」


昴「え?何が?」


は?何が?


何がなんだかわからない、そんな表情のみんなに更にイライラが募る。


瑞希「とぼけないでよ。」


剛史「落ち着けって。」


私を落ち着かせようと宥めるも、


瑞希「無理、落ち着けるわけない。勝手に姫にして、何考えてんの?」


本人に了承を得らずに勝手に姫にするなんてどんだけ自己中なわけ?

こんなのがNo.2なんてありえない。

どこが正統派よ。自己中最低軍団じゃない。
こんな奴らの姫をやるなんて最悪なんだけど。


翔「あの、言ってる意味が分からないのですが…。」