――ガチャ


琉生「なんだ…瑞希か。」


ソファーに座り、書類に目を通していたるーちゃんは勢いよく顔を上げ、私の顔を見るとホッと安心したような表情になった。

今るーちゃんが見てる書類の提出日が今日なのかな?
ちらちらと時間を気にしているし。


瑞希「私で悪かったわね。」


ふてくされたように私が言うと、


琉生「そんなふてくされんなって!
で、どうした?」


書類を置き、私に近付いてきた。


瑞希「寮の鍵をもらいに来た。」


用件を伝えると来た道を戻り、ソファーを通り過ぎ机の引き出しをあけた。


琉生「あー、そういや渡してなかったな。瑞希は最上階の2202だ。」


寮が22階まであるんだ。


瑞希「分かった。ありがとう。」


るーちゃんの邪魔にならないよう、鍵を貰うとすぐに理事長室を出て寮に行く。