瑞希「親父さん、OKしたの?」


訊夜はフッと鼻で笑い、諦めたようにハハッと笑った。


訊夜「あぁ、当たり前だろ?
あいつは仕事さえあれば何もいらない人間だ。
行かないわけがないだろ?


俺を連れて行くのは、向こうに住むことになるから。

親父はフランスの医療技術に興味をもっているんだ。

フランスのデカい病院を見に行って終わり、な訳がないだろ?

それに、わざわざ日本に来るくらいだ。

向こうの院長が親父をどれほど気に入っているか分かるだろ?

すぐに帰してくれるはずがない。」