「ただいま戻りましたー。」
「ただいま。お袋ー飯ー。」
――ガチャ
「おかえり。随分早かったじゃないか。何かあったのかい?」
「いや?いつも通りの時間だよ。」
「お義母さん?どうされたんですか?台所水浸しじゃないですか。」
「ん?ほんとだ。水でもこぼしたのか?」
「あ。ちょっとね。」
「手伝いますね!」
「いや、いい。自分でやるから気にしなくても、
「何言ってるんですか!遠慮しないでく…だ……え?お、お義母さん…?えっ?や、な、ど、え訊、夜…?」
…。」
「どうしたんだよ、おい。
…は?訊夜?おい、どうしたんだよ訊夜!しっかりしろ!!」
沸騰した湯が入った小さい鍋だった―――

