組長だからか寝ているときでも、何をしているときでも、音や匂い、気配には敏感なのだ。
そういうところを私は尊敬している。



誰も起こさぬよう気配を消し、音をなるべくたてないようにして歩く。


1番手前にあったスニーカーを履き、家から出る。
ゆっくりとドアを閉め、足音を響かせないよう気をつけながら公園に向かった。





公園に着くと男女が言い合っている。

深呼吸を何度か繰り返し、男女の元へ向かった。

距離が2メートルくらいのところまで行き、私は立ち止まった。
まだ男女は気付いていないようだ。