ピーンポーン
ドアベルが鳴り響く。
ポパイは肩をすくめてあたしを解放した。
そしてすぐまたテレビに向き直る。
あたしも立ち上がり、玄関に向った。
「・・はいー
どなたですか?」
「隣の大場ですぅ。
回覧板ですよぉ」
隣のおばちゃんか...。
一瞬、リビングのポパイがそのままで
不安になったけど
まさかまた乗り込んでなんて
こないだろう。
すぐに玄関の鍵を開けた。
ガチャッ
「どーもぉ、ハイこれ。」
「ありがとうございます」
「(ニコニコ)」
「・・・えっと」
「(ニコニコ)」
「あのォー・・?」
「あら、もしかしたら忙しかった??
誰か来てるの?」
「いっいえ、
そんな事ないですけど。」
「じゃぁよかったわぁ!
旦那の実家からね、お菓子が届いたの。
一緒にどうかしらって思って!」
どこからともなく
お菓子に詰め合わせを取り出す大場さん
「え・・・・」
上がって行く気
満々なのかこの人・・・
