「カナ・・」


ぼろぼろと涙をこぼすあたしの背中を
ジンがそっと支える。

「だいじょうぶ・・」

手で涙を拭いながらそういうあたしに
ジンは優しく囁いた。

「シュンに報告する事、
あるんだよな?」

あたしはコクリと頷き
改めてお線香をあげ手を合わせた。



・・・・

シュン、シュン。

あたし、赤ちゃんが出来たんだよ。
早くシュンに知らせたくて
病院に行くより早くここに来たあたしは
やっぱりちょっと単純かな。

でもね、本当はもっと単純に
早くシュンに会いたかったんだと思う。
赤ちゃんなんてただの口実で
早くシュンに会いたかった。

シュンに会って謝りたかったし
ちゃんと今度はシュンを見たかった。

目を逸らしてごめんね。
逃げてごめんね。
でもシュン、ありがとう。

あたしの所に来てくれて
本当にありがとう。

シュンに出会えてよかった。
一緒にいれて本当によかった。


でも出来るなら
もっと一緒に居たかったよ。

大好きな、シュン。

たった半年程度
一緒に過ごしただけのあたしを
見守ってくれなんていいません。

でも、いつまでもシュンを想わせて?


・・・・