魅惑のキスネコ!【完】


そんなこんなで話も盛り上がり
気がつくと夜の9時近くだ。

「あ、もうこんな時間。
そろそろ帰ります。」

サヤカちゃんが携帯を見て言う。

「あぁそうだな。
じゃぁ車だすか。」
よいしょっと言いながら
ジンが立ち上がる。

あたしは机の片づけを始めて
出かける準備。


「・・あれっ・・
おかしいな・・」

ジンがごそごそとポケットをまさぐり
ビジネスバッグをさかさまにする。

「えー・・どっかに落としたんじゃないのー?」

サヤカちゃんがきょろきょろと
リビングを見渡す。

「どうしたのー?」
準備が終わったあたしは
玄関前でカバンの中身を晒すジンに
話しかけた。

「あぁうん・・
車の鍵がないんだ。」

「えぇっ!嘘でしょ!
どっかで落としたの??」

「うーん・・そうかも。
最後に使ったのいつだっけ・・。
ラグビーの日か・・。」

「スペアは?」

「ここにしまったと思ったけどないんだ。
違う場所にしまったかも。
うーん・・思い出せない・・」

「えええぇぇ・・!」

あたしも一緒になって探す。