病院から一人で出て自分の車に向かう。

ジンが怪我してるから
あたしが運転席。


「あれ?シュンくんは?」
アリサが言う。

「シュン?誰?」
ジンがアリサに聞いた。

「ポパイの本当の名前なんだって!
そっか、ジンさんも病院だったもんね」

「俺も、ってか
俺が行かなきゃ行けなかったからな笑。
そうか、ポパイはシュンって名前なんだな」

納得するジンを尻目に
あたしはアリサの質問に答えた。

「疲れたから帰るって。
アリサによろしくって言ってたよ」

アリサはそれを聞くと
目を真ん丸くして悲鳴にも近い声をあげた。

「えーー!!
なんでなんで!?
なんで帰っちゃったのー!?」

少し驚きながらも答える。
「いや、なんか疲れちゃったんだって。
あぁ見えてもポパ・・
シュン、結構インドアだから・・。」

「でもぉ・・。
私に一言でも
言ってくれてもいいのになぁ。」

膨れるアリサは背もたれにうなだれた。