魅惑のキスネコ!【完】


でも、そんな簡単にはいかない。
前に居た相手チームの選手がタックルに来るのが分かる。

「パスパス!」
ジンが呟きながらポパイを見つめている。

でもポパイはパスをする気配はない。
あっ・・ぶつかっちゃうっ・・・!


と、思った瞬間、誰も想像していなかった行動に
今度は大きな歓声が上がった。

ぶつかると思った瞬間
ポパイは跳んだ。

タックルしてきた相手の頭上を
軽々と跳びそれをよけた!


「きゃああああっ!!」

観客の声が鳴り止まない。

ポパイはそのままスイスイと相手の攻撃をよけて
あっという間にトライを決めたのだった。


ポパイの動きにメンバーもものすごい笑顔でポパイに走りよる。

「お前すごいな!!」
「信じられん!お前人間か!?」
「うちの会社受けろよ!!でチームに入れ!!」


メンバーの笑顔や褒め言葉に
ポパイも嬉しそうに表情を和らげる。

さっきの若い男の子とハイタッチを決めると同時に
ゴールキックが綺麗に弧を描く。

給水を終えてポパイたちはまた最初の陣形に戻った。


みんなに背中を叩かれたりして
ポパイは本当に嬉しそう。

そんな姿をみてたら
なんだかあたしも嬉しくなった。