真実も何も言わずに
私と歩く。
きっと察してくれたのだろう。
教室の前で入るのを躊躇した。
席がとなりっていうのもあるし
さやは、私の席の前。
つまり結李くんの斜め前だから。
「よし!」
気合をいれると教室にはいった。
皆は私を哀れみた顔でみる。
つら(笑)

席に着くと結李くんは避けるかのように
席を立った。

あからさますぎるよ。もっと上手に避けてよ。

それが、1週間過ぎた頃ー
まだ慣れない生活。
毎日が遅く感じる。
昼休みなんかここのところぼーっとしてるな
なんてかんがえていると
?「心愛っ!」
!!!!
男の声で心愛と呼ばれると結李くんと初めて話したこと思い出してしまう。
ー心愛 可愛いね 珍しくていいじゃん!ー

「なわけないよね」
振り返るとそこには
幼馴染みの 光がいた。
光「久しぶりに遊ばない?」
光は結李くんが来るまでは
学年で一番もてていた。
私の初恋の相手だった。
でも乗り気じゃなかった
「ごめん、そう言う気分じゃないや」
光は結李くんの親友

結李くんと帰ってた時に
はなしてくれた

「西浦さん、光の幼馴染みなんだって?光が言ってたよ!光西浦さんのことすごく心配してたよ(笑)「忘れ物してない?」とか「勉強ついていけてる?」とか!」

光はお兄ちゃんか!←

光「そうか…なら帰ろうぜ!」
「うん…」

寒い廊下を歩く

「久しぶりだね、こうやって帰るの」
そういえば何年こうやって帰ってないんだろ。
光「だな、」
「なんで、遊ぼって誘ってくれたの?」
光「あぁ、最近結李といないし心愛が一人で帰ってるの見たからな、ちょっと心配になってな」
だからお兄ちゃんか!←

靴箱についた。
光とはクラスが違うから靴箱が少し遠い。
光「入口でまってるよ?」
「うん」と返事をし
靴をとる…「…ん?」
靴の上に1枚折りたたんである紙。
『西浦さんへ 話したいことがあるから図書室で待ってます。 結李』
光「なあ、お前遅いって……何してんの?」
「…ごめん。行かなきゃ!」
気づけば階段を駆けて図書室の扉をあけていた。

ーシーンー

「まだ来てないか…」

いつ来るかわからない複雑な気持ちで
じっとしていられなくて、何かしていたかった。
ふと、本を手にとってみた。

読んでる内容なんて頭に入るはずもなく…
光「心愛!」
「はっ!」
いつの間にか寝てた。

「…あ!結李くん!結李くんは?」
時計を見る。
5時半…私が寝ちゃったから
帰っちゃったのかな…
光「おい、帰るぞ」
「てか、なんで光が?」
光「なんでってお前が遅いからだよ。もう、下校時刻だぜ?」
「うん…でも結李くん「なあ。なんでそんなに結李にこだわるんだ?結李は確かにかっこいいけどさ」
「わかんない…わかんないよ…」
結李くんじゃない人なんて沢山いる。
わかってるよ。

ーえ?ー

いきなり視界が暗くなった。
光が抱きしめてくれた。
「ちょ、なにしてんの!」
光「泣いてるから。俺の前では無理すんな。結李来るまで付き合ってやるから。」
私…泣いてたんだ…。
優しくされて 我慢していたものが
爆発したかのように
号泣した。
光はただただ、背中をトントンしてくれた。

ふとドアの窓に目を向けた。


ーーーっ!!!

「結李くん…!」
目が合った結李くんは、走っていってしまった。
光「ごめん、絶対あいつ、勘違いしちゃったよな…」
「…いいんだよ。…い…いんだ。」
光ごめん。困らせてるよね。
だってね、涙がとまらないの。
私 みちゃったんだもん。
目が合った瞬間 結李くんが
少し悲しい顔してたの。

なんで。期待しちゃうじゃん。
嬉しいって、思っちゃうじゃん。

…ずるいよ。