Bitter syrup~ほろ苦くて甘い君~


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「へえー、
 泣いてたねえ…」


『ぞうな゙んだよ゙…げほっ』




途中、何度もあの世に連れて行かれそうになりながら


せかす結衣のため
必死で説明を続けた、良い子代表のあたし。




「ワケアリ、かもね」


『…ワケアリ?』


「あたしの大好物な
 シリアスの臭いがぷんぷんする!」




キラキラと目を輝かせながら

おかしな趣味に走る結衣。




『戻っておい「どこも行ってないわよ」』


『…』




たった今、あたしは


死ぬまで彼女に勝てないことを察知した。



なんてくだらないことを考えていると

段々、思考がぼやけていく気がして


更に"限界"ということまでも
察知させられてしまった。




「で、その特進くんを見つけて
 どうするの?」


『…』


「…ちょっと、菜緒?」




机に突っ伏すあたしの耳に

結衣の声が空回る。



夢見心地な感覚に包まれながら

閉じるまぶたに逆らえず


ゆっくり、意識を手放した。