「そうなの?後ろ歩いていたから『今日買い物に付き合って』って桐谷君が言っているの聞こえちゃって、
仲良いな~って思ってたの。ただの友達なんだ?」




『友達』なのかも不明である。


奴の強引さにいつも私が振り回されてるという感じだから……

えっ…ジャイ●ンとスネ●!?







「雪乃ちゃん桐谷君と友達で良いな~!
あっ!ねえ!私も一緒に良いかな?私も桐谷君とお友達になりたいな」



手のひらとひらを合わせて首を横にコテンと倒した吉村さん。

可愛いそのおねだりポーズに、
私の隣で様子を見ていた優理が『おー小動物吉村さんかわいー』なんて言っている。




私がこんなポーズしても周りが引いていくだけなんだろうな。

これは吉村さんに許されたポーズだ。
私はその可愛らしさに…


「良いよ。ってかむしろ私の代わりに行ってほしいくらいだよ」


と答えた。



「えっ?何で?実は雪乃ちゃん用事あるの?」



心配そうに聞いてくる吉村さん。


可愛い吉村さんの頭を撫でていた優理が、


「いや~実はね、雪乃は桐谷君を束縛体質にしちゃったみたいでね。
離してもらえないさ、桐谷君から!…プププッ」



さっき話始めた人に、そこまで事情を話すのかと思ったのだが、
吉村さんはずっと心配そうな顔で、変な事周りに言いふらさなそうだし、
優理としては面白話として言ったようだ。