「あれっ!?」 気づけばもう辺りは薄暗くなっていた。 「今、何時?」 「五時四十九分」 えええっ!? 「文化祭、終わってるよ!?」 文化祭は五時までだから、もうこの学校に残ってるのは生徒と先生だけ。 「結局なにも見てない……」 肩をガクッと落としていると、日向が口を開いた。 「俺といれただけでいいだろ?」 笑いながら冗談半分で言われた。