なんて言われるから俺は教えられた部屋を開けた。 浅野はベッドの上で気持ち良さそうに眠っていた。 「浅野…」 いつからだろう。 俺がこいつを好きになったのは。 教科書を忘れるのも、数学の質問をするのもこいつと喋りたかったから。 なんでもいいから接点を持ちたかった。 「か…すや…」 寝言か? なぁ、お母さんに何話してんだ? 俺、期待してもいいのか? 俺は机の上にプリントを置き、静かにキスをした。