「しょうがない。」


30分ほど門の前でぼーっとしていたが



いつまでもこんな事をしているわけにはいかない。



俺は右腕を前に突き出して…



ポチッ



来客用の呼び出しボタンを押した。



もっと早く押せばよかっただろ!と思うだろうが俺もつい今しがた気づいたのだ。



ボタンを押してから数分後に俺の両脇に警備員が2人来た。



「何か身分を証明できるものはありますか?」



鞄をあさり入学試験合格証書と一緒に届いた生徒手帳を見せる。



すると警備員は地面に転移魔法陣を展開した。



どうやら門は滅多に開かないらしい。



「では理事長室にご案内します。」









コンコン



「失礼します。」



警備員に案内され理事長室の目の前に来ている。



「は〜い」



数秒の間の後に女の人の間の抜けた声が聞こえ扉を開けた。



扉を開けると高級そうな黒のソファーで横になっている女の人が。



「理事長ですか?」



「うんそうだよ〜」



…どうやら理事長らしい。