「好きだ・・・すぅ・・・愛してるから・・・」
(うんうん。)


「すぅ・・・俺を置いていかないでくれ・・・」
(うん?早くも・・・)


「俺が・・・悪いから・・・」
(何が?)


「・・・すぅ・・・」
(続きは?)



「・・・・・・」
(無いんですね・・・)



寝てはいるが、悲しそうな顔をしている城島に桜も思わず可哀想になってきて・・・


「私はどこにも行かないですよ、部長(笑)」


と耳元でささやくと、城島の顔が少しニコッと微笑みだす。それを見た桜はくすくすと笑うと、携帯でその顔を撮影、保存した。


そんな時、城島の目がゆっくりと開いていき・・・


「小島・・・さん・・・。」


といいながら、目をこすりだす。


「おはようございます、部長。泊まらせていただき、ありがとうございます(笑)」


しかし、そんな桜の顔がはっきりとは見えず、何かを探し始める。


「ぶ・・・部長・・・?」
「あっ、あったあった!」


手にしていたのはメガネ。それをかけると「やっと見えた・・・」とニコッとしながら話し始めた。


「あっ・・・」
「この時の俺だろ?小島さんが知ってた俺は・・・」
「・・・はい(笑)」
「今とどっちがいい?」
「・・・今です。」
「そっか・・・」


そういいながら、メガネをはずす。すると「ごめん、今日はこの俺でご勘弁を(笑)」といいながら再びメガネをかけた。