さよなら。想い出*.


 しばらくしてあたしは席を立ち
キッチンで肉じゃがを作り始めた。
「おっ、今から作るのー?楽しみ~」
拓さんが背後からひょっこり顔を出してくる。
「あ、あぶないですよー。待ってて下さいねっ」
料理をしてるところを見られるのは
なんだかとっても緊張するから、
拓さんの背中を押してテレビの前に座っててもらう。
「頑張って作りますから、待ってて下さい!」

予め、クックパッ○で調べておいた
作り方を見ながら調理を始める。
徐々に部屋が良い香りで包まれる。
少し時間が経って、テーブルには
リクエストの肉じゃがと、お味噌汁にサラダ
ご飯は小さめのオムライスが並ぶ。
(んー、なんかアンバランスだけど…ま、いっか!)
とかいう、大ざっぱな性格がもろに表れてしまった。
「おー、うまそー!」
拓さんが笑顔で箸を持つ。
肉じゃがをパクリと口に頬張り、
「んー!うまいっ!さすがだね~」
と言ってあたしの目の前に箸で持った肉じゃがぐいっと差し出す。
「美咲ちゃん、食べないの?美味しいよ?」
ゆっくりと差し出してある肉じゃがを食べる。
(うわぁー!間接キスだよ~!)
あたしがドキドキしたのは言うまでもない。