さよなら。想い出*.


 名刺を受け取って数日…。
あたしはメールをしようしようと
するものの、全く送れないでいた。
(あんなかっこいい人、なかなかいないのに~。何躊躇ってんだよ~…)
自分に自分で突っ込みながら今日という
時間がまた過ぎていく。
いつもなら会社を出て寮に帰って
同期とお酒を呑みながらご飯…。
のはずだったんだけど…。

「あれ?美咲ちゃん今上がりー?」
タイムカードを押して警備員さんに
挨拶をして、会社を出る瞬間聞き覚えのある声で振り返る。
「あ…。拓さん、お疲れ様です…」
ドキドキして顔も見れない。
「聞いてよ、最近可愛い子に会っちゃって
名刺渡したんだけど連絡来なくってさ~」
もしかして…と思って思わず顔をあげると
拓さんが悪戯っぽく笑ってた。

「今日とか…忙しい?これからご飯とか行かない?」

考えてもいなかったお誘いに驚きを隠せなかった。
「え?今日ですか…?大丈夫…です…」
自分でも顔が赤くなるのが分かるくらい
多分相当顔は真っ赤だったと思う。
「本当?なら車持ってくるからここで待っててくれる?」
「あ、はい。じゃぁ、着替えてからきます」
そうして拓さんは車を取りに、
あたしは着替えをしに寮に向かった。

3階建ての3階があたしの部屋。
少し軽足で部屋の鍵を開ける。
クローゼットを開けて服を着替える。
支度が終わったら急いでさっき分かれた所へ向かう。