Witch and Vampire ―恋物語―

久しぶりに一人で食事をした。

いつもソラが楽しそうに話をして、召し使いが面白そうに聞いている夜が習慣になっていたからだろうか。

今日の食事はあまり美味しくなかった。

「主。準備ができました。」

「ありがとう。」

俺は召し使いから渡された風呂の道具を持ち、外の方の風呂場へ向かう。

ここにはバスルームが二つあり、一つは室内用の小ぶりなもの。

もう一つは大きい池みたいな風呂がある。

ここで重要なのが入りかただ。

外の風呂は、特別な水を使っているため、直接肌に長いこと触れてると、赤くなってしまうのだ。

でも、この水には、体を癒す効果や、傷を治す効果などがあるため、それ専用の銭湯という風呂屋まであるという。

話は戻るが、肌をこの水で荒れさせないために、ワンピースのような緩い白地の服を着るのが鉄則である。

この布の成分が肌の荒れを押さえてくれるらしい。

「う、はぁー。」

風呂につくと、俺は着替え、すぐに入った。

「久しぶりだな、これも。」

最近忙しくて入れていなかった。

肌がチクチクする。

この感じがまたよかった。

寒くなった今、体には悪いが、熱いお湯に冷たい空気はとても気持ちがいい。