ここで、疑問に思ったことがあった。
「今言った一部の生徒とは、なんだ。」
ディランは周りを少し確認した。
ここは書物の部屋で、他には誰もいなかった。
ちょうど三人で呪いについてなにかないか、調べていたのだ。
ルークさんは少し離れたところで調べものをしていた。
「男子。少し女子といったところか。」
このときソラはディランの目が少し揺れたのを見逃したりはしなかった。
「他になにかあるんだろ。」
するとディランは小さくため息をつくと、
「別に隠すことでもないしな。」
そういうと、一冊の本を手に取りつつ、
「男子は皆ヴァンパイアなのはわかるが、女子が皆魔女で、被害を受けた生徒なんだ。」
「つまり、なにか裏があるということか?」
「現時点ではわからんがな。なにか企んでいたのはすぐわかった。だが、その内容についてはわからない。」
「そうか。」
ソラも近くにあった本を取った。
悪魔についての本で、パラパラとめくるとカラスの絵が出てきた。
「頭がいい、カラス。クラウディス、か。」
なんだか悪い予感がした。

