「ねぇ、ねぇ!きょうはなにしてくれるの?」 「ん?今日か?じゃぁ、お話をしようか。」 これが目的のような気もするが。 「どんなー?」 「悲しいお姫さまのおはなし。」 「悲しいの・・・?」 「やめとく?」 「聞きたい!」 「うん!」 「じゃあ、話そうか。むかしむかし、あるところにかわいいお姫さまがいました。」 俺は橋の淵に座って喋り始める。 子供たちはどんなお話なのかわくわくしながら聞いている。 だが、俺は喋りながら違うことを考えていた。