《乃愛side》


このまま時間が止まってしまえばいいのに…


あの日心からそう思った。


でも、(また会お)

そう言ってくれたから寂しくなくなった。

心が温かくなったんだ。



「のぉあぁぁー!」


スッ


前から飛び込んでくる異様な物体を見ないふりしてかわす…


「あ、乃愛おはよ」

「何々今日は早いじゃん」


クラスメイト数人に声をかけられながら、自席に座る。


テストも終わり、もうすぐ夏休み…


真面目に学校に通い初めてもう二ヶ月ほど経っていた。


……夏休み


少しだけ期待してる。


もしかしたら、悠くんと会えるんじゃないかって………