ゆびきり

「知ってるよ。あいつの詩、悔しいけどいいよな…最低男も正直、詩人としての才能は尊敬してたんだ」



ポエムにいたときの詠士とはまったく違う。


素直な詠士がここにいる。


詠士は静かに過去の話を話しはじめた。




詠士が17歳のとき、梨由と初めて出会った。


真斗と昔からつるんでいて、世間では彼等のことを不良とよぶのだろう。



倫子とはもとから近所に住んでいたため、三人とも幼なじみのだった。



そのため、倫子はあるいみ二人の保護者役だった。