ゆびきり

私って考えるより先に、言葉が勝手にでてしまう。



自分の意思じゃなく、本能的なのかな?



詠士はすこし考えて、こちらに歩みよってきた。


「じゃあ、邪魔させてもらうよ」


あっ、いつもの詠士の顔だ。


悪戯っ子みたいな笑顔が、私の心を乱してしまうなんて、詠士は気付いてないんだろうな。