ゆびきり

自分の席かとおもうくらい自然に椅子に座る。


そして、帽子をとり、ふと私と目があった。



「あっ…あなた…ひっ日和?!」



梨由はさっき席についたばかりなのに、立ち上がり私にかけよってきた。


「梨由!覚えててくれたんだ…なんか不思議…」


私は嬉しい気持ちとこの三人との関係がきになって、微妙な反応をしてしまった。


そんな私とは反対に、梨由は満面の笑みをみせて再会を喜んでくれていた。



「わぁ〜、本当に会えたんだね、なんか嬉しい。ゆびきりしたからかなぁ?」



やっぱり、梨由の雰囲気好きだな。


こっちまで微笑んでしまう。



「久しぶりね、梨由。あんた売れてるみたいでよかったじゃない」

倫子は姉さんのように梨由に微笑みながら言った。


「おかげさまで、へへっ…」


照れながら梨由は答えた。