ゆびきり

詠士は唖然とした顔で私を見つめる。


私はどうしたらいいかわからず、しゃがんだままうつむいた。


そんな私の頭の上に優しい手の感触がつたわってくる。


「えっ…」


前を見ると、詠士の手が私に触れている。



何故?どうゆういみ?


詠士の顔はさっきのバカにした顔ではなく、申し訳なさそうな表情をしていた。



「ごめん…泣くなよ」



優しくしないでよ…


もう、後戻り出来なくなるじゃん。