ゆびきり

「あっ、日和。昼間はどうも」


私の気持ちもしらないで、この人は普通になれなれしく話しかけてくる。


思わせぶりな話し方しないでよ。


私はなにを話せばいいか解らず、ふてくされたまま、詠士の前にしゃがんだ。


「何〜?日和不機嫌そうじゃん。やな客でもきた?」


嫌な客?それはあんたとあんたが連れてきた女だよ。


「べつに…いいの?夜遅いのに彼女ほっといて」


私は嫌味のように言った。


「彼女?ああ、昼間の奴のこと?」


詠士はそっけなく聞き返してきた。


なんか様子がおかしい…