ゆびきり

お願い、梨由と詠士の恋は終わったんだったら、再び惹かれることがありませんように。





私を好きになってくれますように。






「今日はありがとね。じゃあまた会えるときに会おう」






「うん、梨由もお仕事頑張ってね」





梨由は私をマンションまで送ってくれた。私は自分の家の中に入り、詠士がいることを期待した。






「ただいま」






しかし、部屋は真っ暗で、誰かが部屋に帰ってきた気配がしなかった。






わたしはがっかりしたまま、リビングへいき、ソファーに寝そべった。






「詠士、いないんだ…どこいったんだろう」





きっと、女のところだろうな。そんなに女を抱きたきゃ、私を抱いてくれればいいのにな。