ゆびきり

詠士と一緒にいたい…



そう思えるようになった。



「私さ、一回家で親と話してみる。もちろん、今も子供だと思われてるかしらないけどね」



「そっか、お嬢様だからな」




「別にお嬢様じゃないよ。こんな不良お嬢様なんてさ…詠士のこと、認めてもらいたいな…龍二のときは、そんなこと思ったこともなかったけど、詠士とはこの先ずっと一緒にいる気がするし」



「うん、じゃあそれまで就職捜し本気でやるよ」



同棲して一年が過ぎていた。



そして、一番辛いときそばで支えてくれた相手こそが詠士の存在だ。



若い二人、まだ18歳だが、二人は大切だと思える相手を見つけだした。



誰がなんといおうと、それは誰にも変えられない事実で、強い絆だ。



こうして、梨由は午前中はバイトをしつつ、終わると自分の家に帰り、自分の部屋からいるものを詠士と住む部屋へ移動させていた。


なかなか両親は家にはおらず、詠士を話す機会はなかった。