ゆびきり

梨由の意味深な言葉が悪い予感を連想させる。



「最後…？」



「そう…もう二度と、龍二と詩織には会えないの…」

梨由の目にはうっすらと涙がたまっていた。



「二度とって、まさか…二人は…」



私の予感はあたっているだろう、梨由の表情からよみとれること、ゆっくりと重い口を動かして言った。



「死んだの…事故でさ…無免許の癖に車運転させて…あいつバカだから…」



涙が溢れてくる梨由、私は何も言えなかった。



大きな傷を持つ梨由の哀しそうに笑う理由のわけを初めて知った、でも、何も声をかけれない自分が情けない。



「それから少しの間精神的に不安定になっちゃってさ、詠士がいつもそばにいてくれるようになったの」



学校は自主退学し、毎日龍二が住んでた家に住むようになった。